出版者 | 本のタイトル | 印刷会社 | ||
大正3年9月 | 初版出版 | 西川文太郎 | 兼松濠州翁 | 神戸新聞印刷部 |
大正3年12月 | 第二版出版 | 西川文太郎 | 兼松濠州翁 | 神戸新聞印刷部 |
昭和15年3月 | 第三版出版 | 田中守一 | 兼松濠州翁 | 田中印刷出版 |
昭和45年1月 | 第四版出版 | 妹尾一巳 |
兼松房治郎と 開拓者精神 | ミイレ印刷 |
第四版の発行者の、妹尾一巳氏は、戦前から兼松株式会社で勤務し、役員に列せられてから
退職された。第四版を発行された時期(昭和45年)には、兼松事務機株式会社に勤務していた。
第四版の発行会社は、兼松事務機株式会社としている。 |
妹尾一巳氏は、
第四版の「あとがき」に、子供の眼を通した兼松房治郎の最後の時期を愛惜の念をもって書いている。
また、父上が明治時代に兼松商店に勤務し、自宅が兼松房治郎の屋敷の近くであったことも書いている。
従って、兼松房治郎の足跡を詳しく知ることができる立場にいたと思われる。
第四版では、妹尾一巳氏が年譜を作成して追加している。 その内容は、西川文太郎氏の本文と、 年月が若干あわないところが数ヶ所あるが、掲者は、妹尾一巳氏の年譜の方が正しいと、思っている。 | |
本書を再掲する意義妹尾一巳氏は、第四版を出版にあたり、その前書きに、下記のように書いている | ||
ここに紹介するのは、私共の事業の母体を創設した兼松房治郎氏の伝記である。氏は
十余才の時から、時代の激変期に処して、人生のあらゆる試行錯誤を繰り返しながらも、
少しもこれに挫けることなく、次々に未知の仕事、未知の世界に挑戦し続け、苦闘の末
、ついに濠州との貿易に成功した近代日本パイオニアーの一人である。
私は、この伝記を五十数年前に初めて読んで大変感動した。その後も何らかの試行錯誤の あと、この古い本を取り出しては何回となく、読み返し、自らを励ましたことである。 この伝記を、私は今もなお座右の書としているが、若い世代の方々にも読んで頂ければ、今日まで 脈々と引き継がれて来た兼松房治郎氏の闘志、決断力、先駆者精神、開拓者精神などを 学びとって頂けるのではないかと考え、旧版の発行所たる神戸新聞社の御快諾を得て、 再販を試みた次第である。 |
なお、旧版の題名は、「兼松濠州翁」となっているが、再販に際し、特に氏の開拓者精神を
強調するため、「兼松房治郎と開拓者精神」と改めた。また、読者の便宜を考えて、巻末に
氏の年譜を付け加えることとした。 古い文章で読みにくいかも知れないが、読者各位の兼松イズムの体得の参考になれば幸甚である。 妹尾氏は、この文で、再版と書いているが、正確には第四版である。 戦後になって、再度、出版したという意味で、再版と書いているのかもしれない。 この妹尾一巳氏の文章(前書き)は、妹尾一巳氏のご子息の快諾を得て公開しました。 |